2012年度 ALMA Workshop
「ミリ秒角の高空間分解能観測による新たなサイエンスの開拓」
【目的】
ALMAでは、最長基線が実現されれば空間分解能は数ミリ秒角となり、既存の観測装置ではVLBIでしか達成されなかった高空間分解能のイメージングが可能となります。VLBIでは、これまでにも1ミリ秒角以上の高い空間分解能を生かして、晩期型星や星形成領域のメーザー放射をトレーサとした研究、AGNジェットの研究、位置天文観測などが進められてきました。しかし、非熱的電波のみ検出可能なVLBIでは得られない情報も多く、ALMAによるVLBIと同程度の高空間分解能観測がより研究を深めるためには必要不可欠でした。特に、ALMAによるダスト連続波観測によるメーザー励起源の同定やSEDの測定、分子輝線観測による視線速度構造のより詳細なイメージング、物理量の計測などは、VLBI観測と相補的な役割を果たすと期待されます。
そこで、我々はVLBIとALMAを組み合わせた「ミリ秒角分解能の観測」によってどのような研究が新たに可能になるか、最高空間分解能が実現されるまでの初期サイエンスで何をすべきか、を議論するワークショップを2011年度から始めました。2011年度のワークショップウェブページはこちら:http://veraserver.mtk.nao.ac.jp/restricted/ALMAWS2011/index.html
今年度もワークショップを継続し、「高空間分解能」をキーワードにした新たな共同研究の枠組み作りを目指します。今年度は、星形成分野での最高空間分解能観測を中心に、恒星物理、位置天文も含めて、議論を深めていく予定です。
本ワークショップは、国立天文台チリ観測所からの支援により開催されております。
【ワークショップ計画】
昨年度同様、年間4回程度のワークショップをセミナー形式で開催する予定です。
日時 :2012年6月7日(木) 10:30-16:00
場所 :国立天文台 三鷹キャンパス コスモス会館会議室
テーマ:研究全般、特にcycle 1への具体的な研究の提案
【世話人・連絡先】
廣田朋也(国立天文台、代表)
本間希樹、砂田和良、永井洋(国立天文台)
米倉覚則(茨城大学)
e-mail: alma-masあっとmiz.nao.ac.jp
【ウェブサイト】
http://veraserver.mtk.nao.ac.jp/restricted/ALMAWS2012/index.html
更新日 2012年6月4日